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モデルケースで知る医療・福祉制度

会社員のAさんの場合

24歳男性 会社員 軽度

22歳時に全身倦怠を自覚するようになり仕事や通勤に困難を生じ半年間休職をしました。一時的に改善はみられましたが、23歳時に風邪症状をきっかけに再び全身倦怠が増悪しました。治療を受けても改善しないため、別の医療機関を受診。ME/CFSの診断を受け、漢方薬を中心とした薬物治療、運動療法、生活上の留意事項の指導などの集学的治療で、約6か月間の休職後、時短勤務で復職に至りました。

モデルケース

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さんが利用できる医療・福祉制度

A

■傷病手当金

入院や治療などで長期間会社を休む場合は傷病手当金を申請しましょう。ただし一度申請すると職場復帰後も受給期間はそのまま継続し、1年半経過後は同じ病気での申請ができません。休みが短期間の場合は有給休暇の使用でもよいでしょう。 

■医療費控除 

支払った医療費の自己負担分は医療費控除として確定申告で還付金を受け取れる場合がありますので、領収書はしっかり保管しておきましょう。

■障害年金

病気やけがにより、障害状態になった場合に支給される年金です。生活に介助が必要な 場合や、職場復帰が難しい場合などは障害年金を申請しましょう。

ME/CFS 
患者さんについて 

患者さんは、男女比は1対2.4で女性の方が多く、発症年齢は 20代~30代が全体の65%を占めます。30歳前後で発症し、病名が確定するまで4年ほどかかっている人が典型的な例です。約4分の1の患者さんは治療効果がみられず日中も横になった 生活で、社会的支援が必要な状態です。一方で、約2割の患者さんは社会復帰していますから、諦めずに治療に専念できる環境をつくりましょう。 

休職中のBさんの場合

52歳女性 休職中の会社員 中程度

1年半ほど前にインフルエンザにかかり、約2週間後から出社しましたが全身倦怠感がひどく、欠勤を断続的に繰り返し、3か月後に休職しました。その後も回復が思わしくなく精査を受けたところ、内分泌ホルモンの数値がボーダーラインで、臨床的にME/CFSの診断を受けました。漢方薬を中心とした薬物治療、運動療法、生活上の留意事項の指導などの集学的治療を受けていますが、経過は一進一退です。勤務先の産業医・保健師と 時短勤務での復職のタイミングを見計らっていますが、まだ目途は立っていません。Bさんは一人暮らしのため、体調が悪い時は、身の回りのことや家事ができず困っています。 

モデルケース

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さんが利用できる医療・福祉制度

B

■傷病手当金 ■医療費控除 ■高額療養費制度 ■障害年金 
■訪問看護 

看護師が自宅を訪問し、血圧などの体調チェックや医療処置、疼痛管理、入浴介助など をします。心身の状態に応じて、精神・心理状態が安定するためのケアや、家族関係の 問題、療養環境整備についての助言なども行います。

■家事支援サービス

高齢や障害、一時的な病気・けが、産前産後などで、家事が思うようにできない方を対象に、掃除や洗濯、買い物代行やゴミ出しなど家事の手伝いをします。地域によって実施内容や利用要件・利用料等が違いますので、お住いの市区町村、社会福祉協議会などにお問い合わせください。

Cちゃんの場合

発病年齢12歳女児 小学校6年生

小学5年生から次第に起床困難感が強くなってきましたが、毎日、起床はできていたため、両親は特に何もせず経過をみていました。6年生の夏ごろから、起床直後、日中にわたる激しい頭痛が起こるようになり、9月頃から睡眠障害が生じ、登校困難になりました。日中のたちくらみや倦怠感、起床後の腹痛なども頻繁に生じるようになり、ME/CFSと診断を受け休学。薬物治療によりゆっくりではありましたが症状が改善し、フリースクールを経て通信制高校を卒業。大学は通常の進学が可能なまでに回復しました。

モデルケース

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さんが利用できる医療・福祉制度

C

■子ども医療費助成制度 

助成内容は、都道府県や各自治体で異なっており、所得制限の有無、助成期間、自己負担の有無が一律ではありません。 また、入院食や差額ベッド代は対象になりません。

■介護休業・介護休暇

子どもの通院や入院の付き添いや、家庭での介助のために仕事が続けられない場合には、介護休業や介護休暇を申請できます。 

■介護休業給付金

家族の介護のために仕事を休んだ場合、 給与の3分の2が給付されます。

■医療費控除

家族分を合算した医療費が一定額を超えると税金が控除されます。

病気の子どもが、 相談・利用できるところ

● 学校 (スクールカウンセラー) 
● 特別支援学級 
● フリースクール 
● 通信制高校 

Dさんの場合

39歳女性 主婦 重度

インフルエンザと軽度の肺炎との診断を受け、入院。肺炎症状は軽快し退院しましたが、その後も微熱が続き、次第に倦怠感や脱力感、思考力の低下・筋肉痛・関節症なども強くなり、日中も横になって生活せざるを得ない状況になりました。いくつかの医療機関を受診して調べても異常はみられないまま、3年経過しました。夫がME/CFSの専門外来を調べて診察を勧めてくれ、受診してみたところ、ME/CFSと診断を受けました。寝たきり状態で過ごすことが多く、子どもの世話や家事ができないことに、患者さん本人がとても悩んでいます。

モデルケース

さんが利用できる医療・福祉制度

D

■医療費控除  ■障害年金  ■訪問看護 
■身体障害者手帳

身体の機能に一定以上の障害があり、その障害が固定した状態と認定された場合には、 身体障害者手帳が交付されます。 障害の等級 (1~6級)や障害の種類に応じて家事や身の回りの世話などの障害福祉サービスを受けることができます。

■障害福祉サービス

障害の状況に応じて、家事や介護をお手伝いします。福祉用品のレンタル、補装具・ 日常生活用具の給付などがあります。サービス内容は市区町村によって異なります。

■ファミリーサポートセンター

子育ての手助けをしてほしい方(利用会員)と手助けができる方(援助会員)が、「困ったときはお互いさま」という考えに基づき、会員同士がいつでも子育てを助け合う会員組織です。サービス内容や利用料は地域によって異なりますので、お住いの市区町村にお問い合わせください。(実施していない地域もあります) 

Dさんの夫が利用できる医療・福祉制度

■ 介護休業・介護休暇  ■ 介護休業給付金 

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◆ME/CFS療養生活の手引き 改訂版

A5版 カラー28ページPDFファイル
ME/CFS支援ネットワーク 発行

監修

愛知医科大学 伴 信太郎

山口県立大学 石田 賢哉

青森県立保健大学 葛西 孝幸

発行責任者 : 石川 真紀
ME/CFS啓発リボン

ME/CFS啓発リボン 

ME/CFSのブルーリボンは、ME/CFSへの理解を 

進めるためのシンボルマークとなっています。 

ME/CFS世界啓発デー

5月12日はME/CFS世界啓発デー 

ME/CFSであったと考えられるナイチンゲールの誕生日にちなみ、毎年、5月12日には、ME/CFSの啓発カラーのブルーで、世界のランドマークをライトアップするなどの啓発イベントが行われています。 

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